日別アーカイブ: 2018年12月26日

災害に備えた地域での支え合い研修会

 今年で3回目を迎える「災害に備えた地域での支え合い研修会」が12月10日(月)に中央区のかでる2・7で開かれました。

 この研修会は、「誰もが住みやすいあんしんのまちコーディネート事業」を広く周知するとともに、特に障がいのある方の避難支援に関する理解を深め、参考となる町内会・自治会等の取組を多くの方々に知っていただくことを目的に開催されたものです。

 今年は9月の胆振東部地震があり、皆さんの関心も高く、会場のかでるホールがいっぱいになる四百数十名のご参加をいただきました。

 町内会の方々はもちろんのこと、福祉事業所、行政、支援学校、また個人のお立場でのご参加も見受けられました。

 「避難行動要支援者名簿提供について」「自主防災活動について」「誰もが住みやすいあんしんのまちコーディネート業務について」の行政説明があり、基調講演として、レスキューストックヤード常務理事の浦野愛様からご講演いただきました。

 浦野様は学生時代に経験された阪神・淡路大地震の被災地支援ボランティアを始めとして、災害時要援護者への支援事業を中心に、地域防災・災害ボランティア等、各種講演会・講座講師、支援プログラムの企画・運営等、現場に根ざした豊富な経験をお持ちの方です。

 講演の中では、その豊富な経験をもとに実例をあげて災害時に起こり得る事や課題、そこへの対処等、数々のヒントを示してくださいました。

 これに続く町内会からの発表では、見守り活動から発展した清田区絆の会の障がい者とともに行った避難訓練の取組や、今回の胆振東部地震における東区北光町内会の自主的な避難所運営の様子などに会場から静かな感動の声があがりました。

 

 研修後のアンケートでも事例や取組に対する共感の声が多く寄せられ、町内会や事業所からのお問合せ、ご依頼も頂いております。これを有意義な機会にしようと企画を練っているところです。

 先日は平岸での爆発事故もありました。災害はいつ、どこで、どんな形でやってくるか予想がつかない現状です。ひとりひとりが備えをするとともに、必要な助けが適切に届くためには何をすればいいのか、あらためて考えるきっかけとなった研修会でした。

豊平区地域部会 定例会「北海道胆振東部地震の振返り」

 11月27日(火)

 豊平区地域部会が開催されました。テーマは「北海道胆振東部地震の振り返り」です。

 豊平区地域部会では「事業所別」「地域別」と2回開催されることとなり、今回は「事業所別」の開催でした。

 参加者は40名前後。それぞれ「こども・通所」「成人・通所」「GH」「居宅」「医療」「相談」などに分かれて、グループワークを行いました。

 グループ発表では、やはり「日頃の備え」の大切さが挙げられていました。できる範囲で様々な工夫・努力を行った事例も共有し、今後の事業所の対策にいかしていきたいと声が多くあがっています。

 また、地域の町内会との連携も話題にあがりましたが、日頃から町内会、住民の方と「顔見知り」になっていた事業所は今回の地震時も、お互いに気遣いの交流ができたそうです。

 日頃の繋がりの重要性を共有する事ができました。

 次回は「地域別」を開催予定です。より小さい単位、地域で何ができるかを考えるグループワークになる予定です。

 

 12月11日(火)

 11月27日に引き続き、豊平区地域部会定例会(臨時会)にて、北海道胆振東部地震の振返りについてのグループワークが行われました。

 今回は、「地域別」のグループワークを行っています。

 より身近な地域の事業所ごとに集まって「その時どのような動きをしたのか」「どんな備えがこれからあればよいのか」という事について話されました。

 地域ごとに集まると、

「ここのコンビニは手計算で早くから開けてくれていた」

「うちは食事提供をしているから、食料は大丈夫」

「うちはお菓子くらいしかないから、地震が昼間に起きて、長引くと困ったかも・・・」等など、自分達の身近な地域の話ということもあるのか、話題も具体的でした。

 いざという時にすぐに助け合いにつながるには、普段から顔見知りで気が知れている方が助けを求めやすいという話から、

「まずは、近くの地域の事業所同士の行き来や見学を気軽にできるようにしていこう!」と、早速次の日からでも出来そうな具体的な取組みが意見として出されていました。

 

 今回の地震に関しての各地域部会の取組みは、10区の地域部会でも共有していく予定になっています。それぞれの地域の取組みが、お互いに共有されたり、活かされていくことによって「日々の備え」だけではなく「顔見知りから広がる相互理解」につながっていくのでは?と感じました。