10月24日(水)
WEST19にて、札幌市自立支援協議会子ども部会・札幌市児童発達支援センター会議
第7回 全体研修会が開催されました。
この研修会は、札幌市内において、児童期の発達支援に関わる関係機関及び関係者が一堂に会して、発達支援に係わる現状と課題を確認、理解し、関係者の資質の向上を図ることを目的とし、年1回開催されています。
自立支援協議会の子ども部会と児童発達支援センター会議の合同研修会となっており、参加者は、約270名ほどでした。
今回は、「心に傷をもった子どもへの支援」~震災・虐待を受けた子ども達を地域で支えるために~というテーマで、基調講演とシンポジウムの二部に分かれてテーマについて語られ、学びを深めました。
用意された座席が足りなくなりそうなほど、たくさんの子どもに関わる支援を行っている皆さまが集まっており、テーマに対しての関心の高さがうかがえます。
第1部の基調講演は、札幌市子ども発達支援総合センター所長の上田敏彦先生より、医療的な側面から「トラウマ」というものの説明をふまえつつ、震災や虐待などで心に傷をおった子ども達と関わる際の要点や対話で心かけたいこと等についてお話がありました。
様々なお話がありつつも、最後に「基本的なことは、子どもが何かを表現した時に寄り添ってあげることが大切です」という言葉が印象的でした。
第二部はシンポジウム形式で行われました。
シンポジストは、札幌市保健福祉局保健所母子保健係長の筒井有美氏、札幌市子ども未来局児童相談所相談二係長の森岡祥広氏、社会福祉法人札幌療育会ノビロ学園長の遠藤光博氏の三名です。 進行は、子ども部会の北川部会長。助言者に基調講演でお話をした上田先生でした。
筒井氏からは母子保健の立場から、いくつかの事例も含めて地域でつながりを持つための保健師の活動をお話。
森岡氏からは児童相談所からの立場から、被虐待児の地域支援についてのお話。
遠藤園長からは、ノビロ学園に入所し日々関わっている子ども達の様子と根気強い支援者の関わりによって変化し、成長していく子ども達の姿についてのお話がありました。
助言者の上田先生からは、「医師の力だけでは心に傷をもった子ども達への支援は難しい。子ども達がどういう生き方、育ち方をしてきたのか、子ども達の成長の軌跡を色々な職種の視点から連携を取りながら支援をしていきたい」というまとめでシンポジウムは終了しました。
全体的にとても興味深いお話がたくさんあり、約2時間半の研修会でしたが、あっという間に終了してしまったという印象で、改めて多くのことを学ぶことができました。